数学学習

数学が苦手な高校生が最初にやるべき勉強法5選|元教務部長が教える成績アップの秘訣

数学が苦手な高校生が最初にやるべき勉強法5選|元教務部長が教える成績アップの秘訣

「数学の授業についていけない…」「公式を覚えても問題が解けない…」「勉強しているのに点数が上がらない…」
こんな悩みを抱えていませんか?

実は、数学が苦手な高校生さんの多くは、「やり方」を知らないだけなんですね。
私は20年以上、高校で数学を教えてきました。
教務部長や副校長として、何千人もの生徒さんを見てきましたが、「数学ができないのは才能がないから」と諦める必要は全くないんです。

この記事では、数学が苦手な高校生さんが最初にやるべき勉強法5選を、現場での経験をもとに具体的にお伝えします。
読み終わる頃には、「今日から何をすればいいか」がはっきり分かりますよ。
一緒に、数学への苦手意識を克服していきましょう。

【結論】数学が苦手な高校生が最初にやるべきことは「土台作り」と「正しい学習習慣」

【結論】数学が苦手な高校生が最初にやるべきことは「土台作り」と「正しい学習習慣」

最初に結論をお伝えしますね。

数学が苦手な高校生さんが最初にやるべきなのは、「中学内容の基礎を復習しながら、解説をきちんと理解して同じ問題を自力で解けるようになる勉強を、少しずつ・何度も繰り返す習慣を作ること」です。

難しい問題集をたくさん買う必要もありませんし、1日何時間も机に向かう必要もありません。
大切なのは、正しい順番で、正しい方法で取り組むことなんです。

私の場合、教務部長として生徒さんの成績データを何年も分析してきましたが、成績が伸びる生徒さんには明確な共通点がありました。
それは「基礎を疎かにしない」「同じ問題を何度も解き直す」という、一見地味に見える勉強を続けていることでした。

逆に、成績が伸びない生徒さんの特徴は、「難しい問題ばかりやりたがる」「解説を読んで分かった気になる」「復習をしない」という点です。
これは本当によくあるパターンなんですね。

勉強法①:まず「中学数学」を総点検して、土台を作る

勉強法①:まず「中学数学」を総点検して、土台を作る

数学が苦手な高校生さんに最初にお伝えしたいのは、「中学数学の復習から始める」ということです。
「え、高校生なのに中学の勉強?」と思うかもしれませんね。
でも、これが実は最も効果的な方法なんです。

なぜ中学数学の復習が必要なのか

高校数学は、中学で習った内容を土台にして進んでいきます。
四則計算、方程式、関数、図形…これらの基礎がしっかりしていないと、高校の授業がどんどん分からなくなっていくんですね。

当時の私は、よく生徒さんにこんな例え話をしていました。
「数学は、ビルを建てるようなものだよ。1階が中学数学、2階が高校数学Ⅰ、3階が数学Ⅱ…という感じ。1階がグラグラしていたら、上に何を建てても崩れてしまうよね」と。

実際、高校1年生で数学につまずく生徒さんの約7割は、中学内容のどこかに穴があるというのが、私の経験から得た実感です。

具体的なやり方

では、どうやって中学数学を復習すればいいのでしょうか?

  • 中1~中3までが通して載っている参考書・問題集を1冊用意する(総まとめ系の参考書がおすすめ)
  • 各単元をサッと解いてみて、間違えた問題や解き方を忘れている問題に印をつけて「苦手リスト」を作る
  • 苦手リストの単元だけ、教科書レベルの基本問題を中心にやり直す

全部を完璧にやり直す必要はありませんよ。
苦手な部分だけを見つけて、そこを重点的に復習するというのがポイントです。

【具体例】Aさんのケース

私が担当した高校1年生のAさんは、数学のテストでいつも赤点ギリギリでした。
話を聞いてみると、「因数分解が全然できない」と言うんですね。

そこで中学の内容を確認してみると、なんと「正負の数の計算」でつまずいていたんです。
マイナスとマイナスを掛けるとプラスになる、という基本的なルールがあいまいだったんですね。

Aさんには、まず中学1年生の「正負の数」から復習してもらいました。
すると、わずか2週間で因数分解もスムーズにできるようになり、次の定期テストでは30点以上アップしました。

土台を固めることの大切さを、Aさん自身が一番実感してくれたと思います。

勉強法②:「解説を見て理解→自力で再現」を徹底する

数学が苦手な生徒さんに本当に多いのが、「解説を読んで分かった気になる」というパターンです。
気持ちはよく分かりますよね。
解説を読むと「なるほど」と思うし、その瞬間は理解できた気がするものです。

でも、次の日に同じ問題を解こうとすると…「あれ、どうやるんだっけ?」となってしまう。
これ、心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

5分考えて分からなければ、すぐ解説を見る

まず、問題を解くときの基本ルールをお伝えしますね。

5分程度考えても解き方が思い浮かばない場合は、すぐに解説を確認しましょう。

「もっと粘らないとダメなんじゃ…」と思うかもしれませんが、数学の問題は長時間うんうん唸っても、突然ひらめくことは少ないんです。
特に苦手な段階では、分からない問題に30分も1時間も使うのは効率が悪いですね。

解説を見るときは、以下の点を意識してください。

  • どんな公式を使っているか
  • どの順番で考えているか
  • どこで式変形しているか

「なぜこの式変形をするのか」「なぜこの公式を使うのか」を考えながら読むことが大切です。

何も見ずに、同じ解答を自分の力で再現する

ここが最も重要なポイントです。

解説で「分かったつもり」になった直後に、解説を閉じて、同じ問題を自力で最初から最後まで書き直します。

途中式も含めて、最初から最後まで説明できるかがポイントですよ。
途中で止まったら、また解説を見て確認し、もう一度やり直します。

元教務部長として感じるのは、この「自力で再現する」というステップを省略する生徒さんが本当に多いということです。
「解説を読んだから大丈夫」と思ってしまうんですね。

でも、「分かる」と「できる」は全く違います。
料理のレシピを読んで「なるほど」と思っても、実際に作れるかどうかは別問題ですよね。
数学も同じなんです。

【具体例】Bくんのケース

高校2年生のBくんは、毎日3時間も数学を勉強しているのに、テストの点数が上がらないと悩んでいました。

勉強の様子を見せてもらうと、問題を解いて、間違えて、解説を読んで、次の問題へ…という流れでした。
「解説を読んだ後、同じ問題をもう一度解いてる?」と聞くと、「いや、解説読んだから大丈夫だと思って…」と。

そこで、「解説を読んだら必ず解説を閉じて、同じ問題を自力で解き直す」というルールを徹底してもらいました。

すると、勉強時間は同じなのに、3ヶ月後のテストでは20点以上アップ
Bくん自身も「やっと勉強の仕方が分かった気がする」と言ってくれました。

勉強法③:問題は「基礎→標準→テストレベル」の順にレベルを上げる

数学が苦手な生徒さんによくある失敗が、「いきなり難しい問題から始めてしまう」ことです。

「定期テストで点を取りたいから、テストレベルの問題を解こう」
「入試に向けて、応用問題をやらないと」

その気持ちはよく分かります。
でも、これは挫折への近道なんですね。

レベル別の進め方

数学の勉強は、以下の順番で進めることをおすすめします。

  • 数学全体が苦手な場合→まず「基礎レベルの問題集」から
  • 特定分野だけ苦手な場合→その分野の「基本問題集→標準問題集」の順で
  • 応用問題だけが苦手な場合→標準レベルの問題集から

私の場合、生徒さんには「階段を一段ずつ上るイメージで」とよく伝えていました。
いきなり3段飛ばしで上ろうとすると、転んでしまいますよね。

具体的な進め方

実際の勉強の流れは、こんな感じになります。

  1. 教科書と対応した基礎問題集(教科書準拠)で、公式の意味やなぜその計算になるかを確認しながら、確実に8~9割解ける状態にする
  2. そのあとで、少し難しめの標準問題集(学校ワークやチャートの基本例題など)に進む
  3. 最後に、定期テストレベルの問題を通しで解いてみる

おすすめの流れとしては、「教科書+やさしい参考書→教科書準拠問題集→チャート式基礎からの数学」という順番ですね。

【具体例】Cさんのケース

高校1年生のCさんは、「チャート式」の難しい問題から始めてしまい、最初の10ページで挫折していました。

そこで、まず「高校これでわかる数学」という入門レベルの参考書に変えてもらいました。
「こんな簡単なのでいいんですか?」と不安そうでしたが、「まずはここを完璧にしよう」とお伝えしました。

結果、1ヶ月後には基礎問題がスラスラ解けるようになり、自信がついたCさんは自然と標準レベルの問題にも取り組めるようになりました。
最終的に、年度末のテストではクラス平均を超える点数を取れたんです。

「簡単な問題から始める」というのは、プライドが邪魔をして抵抗があるかもしれません。
でも、これが実は最も効率的な近道なんですよ。

勉強法④:「分散学習」で忘れにくくする

「勉強した直後は分かるのに、テストになると忘れてる…」

こんな経験、ありませんか?
これは「記憶の仕組み」を理解していないことが原因なんですね。

分散学習とは

分散学習(スペースト・プラクティス)とは、同じ問題や単元を少し間を空けて何度も解き直す勉強法です。

教育心理学の研究でも、一度にまとめて復習するより、間隔を空けて何度も復習する方が記憶の定着率が高いことが分かっています。

私も長年の指導経験から、この「分散学習」の効果は実感しています。
テスト前だけ一気に勉強する生徒さんより、毎日少しずつ復習している生徒さんの方が、明らかに成績が安定しているんですね。

具体的なサイクル例

おすすめの復習サイクルはこんな感じです。

  • 4日間:新しい問題を進める
  • 2日間:その4日間に間違えた問題を中心に復習する

間違えた問題は、以下のタイミングで解き直します。

  1. その日のうちに解き直す(1回目)
  2. 復習日にもう一度解き直す(2回目)
  3. 翌週にもう一度解き直す(3回目)

「1日で完璧にしよう」とせず、間隔を空けて何度も触れるというのがポイントです。

【具体例】Dくんのケース

高校2年生のDくんは、テスト前に徹夜で詰め込む「一夜漬けタイプ」でした。
直前は覚えているのに、テストが終わるとすぐに忘れてしまい、次の単元でつまずく…という悪循環でした。

そこで、「4日進んで2日復習」のサイクルを提案しました。
最初は「めんどくさい」と言っていたDくんですが、1ヶ月続けたところ、テスト前に慌てなくても点数が取れるようになりました。

「前より勉強が楽になった気がする」というDくんの言葉が印象的でしたね。
実際、トータルの勉強時間は減っているのに、成績は上がったんです。

勉強法⑤:「自分に合ったレベルの参考書」を1~2冊に絞る

数学が苦手な生徒さんほど、参考書をたくさん買ってしまう傾向があります。

「この本がいいらしい」「あの本も評判がいい」と、気づけば机の上に参考書が山積み…。
でも、どれも最初の方しかやっていない。

心当たりがある方もいるかもしれませんね。

レベルに合った本を選ぶポイント

参考書を選ぶときは、以下の点をチェックしてください。

  • 説明が丁寧で、途中式や考え方が細かく書いてあるか
  • 問題数が多すぎず、「基礎→標準」までが一冊で押さえられるか
  • 今の自分のレベルで、最後までやり切れる本かどうか

苦手な人向けに書かれた「やさしい高校数学」「高校これでわかる数学」など、入門~基礎レベルの本から始めるのがおすすめです。

やるべきこと

まずは「中学全範囲の総復習」+「高校の基礎問題集」という、難易度が低めの2冊を軸にすることをおすすめします。

他の問題集に手を出すのは、その2冊の「基礎~標準レベル」がほぼ自力で解けるようになってからにしましょう。

元教務部長として感じるのは、「たくさんの参考書を少しずつやる」より「1冊を完璧にやる」方が、圧倒的に力がつくということです。

【具体例】Eさんのケース

高校1年生のEさんの部屋には、数学の参考書が10冊以上ありました。
でも、どれも最初の20ページくらいで止まっていたんですね。

「新しい本を買うと、やる気が出る気がして…」とEさん。
気持ちはよく分かります。

そこで、「まず1冊だけ、最後までやり切ろう」と約束しました。
選んだのは、一番簡単そうな「高校これでわかる数学Ⅰ+A」です。

3ヶ月かけて1冊を完璧にしたEさんは、「初めて数学の問題集を最後までやり切った」と嬉しそうでした。
そして、その達成感が自信につながり、次の問題集にも意欲的に取り組めるようになりました。

今日から始める具体的な学習プラン

ここまで読んで、「で、結局何から始めればいいの?」と思っている方もいるかもしれませんね。

そこで、数学が苦手な高校1年生さんを想定した、最初の1~2週間の具体的なプランをご紹介します。

1日のメニュー例(約1時間)

  1. 中学総復習本で、中1「正負の数・文字式」を30分
    →解いてみて、間違えた問題・分からない問題に印をつける
  2. 印をつけた問題だけ、解説を読んで理解→何も見ずに再現(各5~10分)
  3. 高校教科書対応の基礎問題集で、「数Ⅰ:式の展開」の基本問題を30分
    →分からない問題はすぐ解説→再現の流れを徹底
  4. その日に間違えた問題を、もう一度だけ解き直す(10~20分)

この「中学の穴を少し埋める+高校の基礎を少し触る」を毎日繰り返し、週末に同じ問題をもう一度解き直すことで、分散学習の効果も得られます。

1週間の学習スケジュール例

曜日 内容
月曜日 中学復習(正負の数)+高校基礎(式の展開)
火曜日 中学復習(文字式)+高校基礎(式の展開)
水曜日 中学復習(方程式)+高校基礎(因数分解)
木曜日 中学復習(方程式)+高校基礎(因数分解)
金曜日 復習日:月~木で間違えた問題を解き直す
土曜日 復習日:もう一度、苦手な問題を中心に復習
日曜日 休息 or 軽めの復習

このスケジュールなら、無理なく続けられるのではないでしょうか。

保護者の方へ:お子さんをサポートするために

保護者の方にも、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。

「勉強しなさい」より効果的な声かけ

数学が苦手なお子さんに「勉強しなさい」と言っても、なかなか効果がないことが多いですよね。

それよりも、「今日はどんな問題をやったの?」「どこが難しかった?」と、具体的な内容を聞いてあげる方が効果的です。

お子さん自身が「何をやっているか」を言葉にすることで、学習内容が整理されますし、親御さんが関心を持っていることが伝わります。

結果よりも過程を褒める

テストの点数だけを見て「また悪かったね」と言ってしまうと、お子さんのやる気は下がってしまいます。

それよりも、「毎日続けているね」「昨日より理解できてきたね」と、過程を褒めてあげてください。

私の経験上、家庭でのサポートがある生徒さんは、そうでない生徒さんに比べて成績の伸びが明らかに違いました。

焦らず見守ることの大切さ

数学の成績は、すぐには上がりません。
早くても1~2ヶ月、しっかり効果が出るまでには3ヶ月程度かかることが多いです。

「まだ上がらないの?」とプレッシャーをかけるのではなく、「続けていれば必ず伸びるよ」と温かく見守ってあげてください。

まとめ:数学は「才能」ではなく「やり方」で伸びる

ここまで、数学が苦手な高校生が最初にやるべき勉強法5選をお伝えしてきました。

改めて、ポイントを整理しますね。

  1. 中学数学を総点検して土台を作る
    →高校数学の基礎は中学にある
  2. 「解説を見て理解→自力で再現」を徹底する
    →「分かる」と「できる」は違う
  3. 「基礎→標準→テストレベル」の順にレベルを上げる
    →階段は一段ずつ上る
  4. 「分散学習」で忘れにくくする
    →間隔を空けて何度も復習
  5. 自分に合ったレベルの参考書を1~2冊に絞る
    →1冊を完璧にする

20年以上数学を教えてきた経験から、自信を持って言えることがあります。

数学は「才能」ではなく「やり方」で伸びます。

正しい方法で、コツコツ続ければ、必ず成績は上がります。
「自分には無理」と諦める必要は、全くありません。

今日から、できることから始めてみませんか?
まずは、中学の復習本を1冊手に取るところからでも大丈夫です。

あなたの数学の力が伸びることを、心から応援しています。

 

この記事を書いた人

20年以上高校で数学を教え、教務部長・副校長を歴任。
何千人もの生徒の成績アップをサポートしてきた経験をもとに、「数学が苦手」を克服するための勉強法を発信しています。

「数学の悩みを相談したい」「もっと詳しい勉強法を知りたい」という方は、ぜひお問い合わせください。

 

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